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2005年11月26日(土曜日) 北海道新聞
健康キノコ人工栽培 専門機関と共同研究も スリービー *南幌町 タモギタケ製造販売 <メモ>南幌町元町1の1。1985年4月にヨシナリ食品工業として従業員15人ほどで創業。95年7月現社名に。従業員はパートを含め53人。地元の知的障害者更正施設の園生も6人採用している。資本金は1千万円。2004年の売り上げは約4億円。タモギタケの生産量は昨年330トンで、今年は500トンを見込む。 道内に自生するシメジ科のタモギタケ。鍋ものなどのだしに使われていたキノコだが、その豊富な栄養価に着目して人工栽培に取り組み、二十年の研究で健康食品としての付加価値を高めてきた。生産量の全国シェアは七割に達するという。 生食用のほか、水煮加工品、天然エキスを抽出した液状の健康食品「バイオゴッド」など多様な商品を開発。健康ブームに乗って注目を集め、昨年からは大手医療薬品メーカー太田胃散(東京)のOEM(相手先ブランドによる生産)を手がけている。今月には食品産業優良企業として道内でただ一社、財団法人食品産業センターから農林水産大臣賞を受けた。 「道外ではなじみがないキノコで、黄色いかさが不気味なのか、かつては毒キノコと呼ばれていました」と創業者の吉成篤四郎社長(67)。「それが今では北海道のほか、二府二十三県で水煮製品が学校給食の食材として認定採用されています」 タモギタケはほかのキノコに比べアミノ酸やミネラル類のほか免疫機能を高め、腫瘍の増殖を抑えるβ-Dグルカンが豊富に含まれているという。 だが気温が二〇度以上では育たないなど生育環境に敏感なキノコで、人工栽培のハードルは低くはなかった。均一の品質を保って生育するのが難しく、生産設備は数回にわたって更新した。業界の先駆者として、栽培のノウハウを試行錯誤で蓄積していった。 日持ちも悪く、生食用では三日しか持たなかったが、旭川の道立林産試験場との共同研究で新品種を開発、一週間の保存が可能になった。今年四月には道と共同でタモギタケとしては全国で初となる品種登録の出願を行った。 菌の栄養源となる菌床のおがくずに針葉樹カラマツの間伐材を使っている。これも独自のアイデアだ。普通のキノコは広葉樹を使うが、「使い道の少ない道産のカラマツを何とか利用したかった」という。伐採から一年寝かせ、不純物を取り除いたものを加工して活用している。 人工栽培で生産量を増やす一方、第三者の専門機関と研究を重ね、健康食品としての信頼性を高めてきた。 タモギタケの煮汁に腫瘍を抑制する効果があることについては、札幌医大と共同研究を続け、今年四月に米国がん学会で発表した。さらに九月の日本がん学会では、北大遺伝子病制御研究所の西村孝司教授らがマウスを使った実験でバイオゴッドの成分に免疫力を高める効果があることを発表した。 西村教授は「科学的なデータや根拠を積み重ねていく会社の姿勢を評価している。北海道の食材を生かして地域の活性化を図ろうという取り組みもすばらしいと思う」と話している。 |
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